留保金課税の廃止の可能性について
3回シリーズの最終回です。
先日、財務大臣の「同族会社の留保金課税」の廃止を検討するとの
発言の報道がなされました。
早速、平成19年度税制改正に盛り込まれる可能性も出てきました。
前々回述べましたように、平成19年度改正は企業の活力を税制で後押し
する内容となる見通しですので、減価償却制度の見直しとともに、法人税
減税の大きな目玉となるかもしれません。
過去の税制改正のなかでも、この制度は期間を限定して停止されましたし、
平成18年度改正においても縮小が行われました。制度廃止はこれまでの
改正の流れに照らして、当然というべきかもしれません。
同族会社の留保金課税とは、本来、株主に配当を行うべき企業が配当を
せず、内部留保をため込むことは、同族会社であるがゆえに可能な行為で
あり、これがひいては配当所得の発生を妨げ、税収確保を困難としている。
このような行為を「けん制」するために内部留保に対して課税を行うという
ものでした。
上記の理屈に納得する人はおそらく殆どいないのではないでしょうか。
企業は役員給与などを抑える企業努力を積み重ね、内部留保を蓄積
して、適切な規模の設備投資を行い、これによってようやく競争力を
保っています。
競争力を高め利益を安定的に確保できるようになってはじめて株主への
配当が見込めます。また健全な株主はそのように期待するはずなのです。
この企業努力の結果そのものに課税することは、国家財政のための企業
いじめにほかなりません。
税務当局は「役員給与」や「配当所得」となれば、源泉徴収票により確実に
所得の把握が可能です。簡単かつ確実に税収を確保することができます。
留保金課税制度は、税金を徴収する側の勝手な都合に支えられていた
とも言えます。
目先の税収のために企業活動を規制し、企業体力を損ねるような
誘導を行うことは、もはや今日の経済情勢に全くそぐわないものに
なっています。
平成19年度税制改正において制度の廃止が望まれるところです。
自民党税調の大綱が発表されるのが、例年12月中旬です。有効な対抗
手段を講じることができるのが、ほんの2週間程度かもしれません。
少しでも早く情報を入手したものが、リスクを回避しより有利な環境を
整えることができます。少しでも不安に思われた方は、下記までご連絡
下さい。
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