減価償却制度の改正の見通し
3回シリーズの2回目です。
前回、平成19年度税制改正は法人税の改正を中心とする見通しであることを
お話ししました。
今回はその具体的な改正内容について述べてみようと思います。
法人税の改正について、新聞報道などで伝えられる内容として、減価償却
計算における残存価格ゼロへの変更があげられます。
現行法では資産の残存価格を10%と設定したうえで減価償却計算を行い、
残存価格5%まで減価償却が可能と定められています。
この残存価格をゼロとし、資産取得額の100%を減価償却費として損金可能
にしようというのが今回改正の見通しです。
そもそも先進国の税制のなかでスクラップ価値を設定しているのは日本だけです。
耐用年数の過ぎた資産については、処分のためのコストが発生するのみ
というのが常識的な判断でしょう。償却可能限度額5%にいたっては、経済界
からの批判をかわしつつ財政確保を行うための方便にすぎませんでした。
各国で法人税率を引き下げて、海外の資本を呼び込む努力を続けているなかで、
ひとり日本だけが財政赤字解消のため、企業いじめを行うという理屈はもう通用
しなくなっています。
さらに「耐用年数」の諸外国並の短縮化など、今一歩踏み込んだ減価償却
制度の改正が求められるところです。
液晶パネルの日本の耐用年数10年に対して米国、韓国、中国は5年であり、
これでは最先端技術を担う企業の競争力が阻害されてしまいます。
次回も、引き続き法人税制改正の見通しについて述べていきます。
2年前の「土地譲渡損失の損益通算不可」など、抜き打ち税制改正が
目立っています。もう少し情報が早ければ、と後悔する以前に早めの
準備をいたしましょう。不安をお感じの方は下記までご連絡下さい。