« 2007年12月 | メイン | 2008年02月 »

2008年01月30日

生前贈与への対応 (税理士法人 福岡中央会計)

昨日(1月29日)自民党内で、「中小企業における経営の承継の円滑化

に関する法案」(仮称)が了承され、2月上旬には国会に提出される

見込みとなりました。

同法案では、生前贈与した自社株式を、遺留分の対象から外すなどの、

自社株生前贈与を支援する内容となっています。


しかし、これが税務の面で確実にバックアップされるかどうかは、全く

未定の状態です。

生前贈与にあたっての自社株評価方法が、従前と変わらないのであれば

生前贈与を行おうという意欲すら失わせるでしょう。

これに対する対応策として、次の2つの方法が考えられると報道されてい

ます。


1.生前贈与は相続時精算課税制度を用い、相続発生時に生前贈与

分につき80%納税猶予制度を適用できるように制度拡充する。

ただしこの場合、相続時精算課税制度適用時には、従来の自社株評価

方法のままになると考えられます。

2.農地のように、贈与税の納税猶予制度を設けて、相続時に相続税

の猶予制度に切り替える、という制度にする。


いずれも可能性として考えられる方法に過ぎず、ここまで生前贈与に踏み

込むかどうかは、平成21年度税制改正の議論のなかで、はじめて

明かになることです。

つまり円滑化法が施行される予定の、平成20年10月時点でも、税務の

正確な落ち着きどころは分からないということです。


   事業承継税制の導入で、相続税対策も大きく変わることになると

   思われます。税理士法人福岡中央会計へのお問い合わせは、

   下記までご遠慮なくそうぞ。
      ↓ ↓ ↓
   http://www.fc-tax.com/inquiry/inquiry.html
   

2008年01月29日

事業承継税制への反応 (税理士法人 福岡中央会計)

与党税調大綱に盛り込まれた「事業承継税制」をめぐって、顧問先

にとどまらず、経営者の方々とお話しをする機会を多くもつように

なりました。


よく話題に上るのが、生前贈与に対する取扱がどうなるのかという

問題です。大綱の文言を忠実に読めば、相続や遺贈によって取得

した場合の相続税に限られるのでしょうが、しかしそれでは、相続

に至るまで有効な相続税対策は封じられることになってしまいます。

相続税申告期限後5年間の事業継続など、要件確認ができる

までの間、80%相当額の納税猶予を行うなど、生前贈与に

おいても、何らかの配慮が必要と考えます


また、先々子を後継者にすることを予定しており、株式も全部移転

させる予定ではあるけれども、社内で一定程度の実績を積ませて

から、代表権を与えたいと考えておられる経営者も多くおられます。

大綱では「事業承継相続人」は代表者とされていますので、たまたま

相続発生時に、上述のような修業時代であった場合には、納税

猶予の特典は得られないことになります。相続税の節税のために

まだ、社長になる環境にない子が代表権をもつようになり、経営を

歪めてしまっては、これも元も子もなくなってしまいます。


「税負担」という結果が極端に異なる制度であるために、節税が

何よりも最優先されてしまう危険性もはらんでいます。

より多くの事業承継をすくい上げるような制度でなければならないと

考えます。


  事業承継に関する、税理士法人福岡中央会計へのお問い合わせ
  は下記までご遠慮なくどうぞ。
    ↓ ↓ ↓
  http://www.fc-tax.com/inquiry/inquiry.html

2008年01月20日

遺産取得課税方式 (税理士法人 福岡中央会計)

与党税調大綱で、事業承継税制の導入に伴って、相続税の仕組

を従来の「法定相続分課税方式」から、「遺産取得課税方式

に改めるよう検討するとの記載が見られ、大きな驚きをもって受け

止められました。

現行の基礎控除(法定相続人数×1千万円+5千万円)の変更

が見られる程度であろうと予想されていたからです。


一方、民主党の税制改正大綱では「遺産課税方式」の検討が

謳われています。


用語の整理をしておきますと、「遺産取得課税方式」(与党案)とは

相続等によって遺産を取得した人を納税義務者とし、その者が

取得した遺産を課税物件とする方法です。

これによると、遺産を多く取得した者に高い累進税率の相続税が

課されるため、冨の集中を抑制する結果となりますが、事業承継

者など、遺産を多く引き継がざるを得ない者にとっては、従来の

方式よりも税負担が増す可能性が高いと思われます。


遺産課税方式」(民主党案)とは、被相続人の遺産に注目し、遺産

総額に対して課税する方式です。この方式は、作為的な仮装の

遺産分割によって租税回避をはかるなどの行為を防止しやすく、

遺産分割の結果に関わらず、相続税の総額が変わらないため、

税務の執行を容易にするなどの利点があります。


我が国では、明治38年以来「遺産課税方式」が採用され、昭和25年

「遺産取得課税方式」に改められましたが、昭和33年には現行の

「法定相続分課税方式」が採用されています。


いずれの変更になるにしても、従来の常識を覆す大改革になる

ものと考えます。

実務上の観点から見ますと、従来の制度では税負担が遺産分割の

内容に左右されない前提があったために、税引き後の「同じパイ」

をどう分けるかという観点から、分割の話し合いが行いやすかった

面もあると思います

分割の仕方によって、分けるべきパイの大きさが異なる制度では、

話し合いも難しくなり、勢い話し合いの中心課題が「租税回避」に

向かうおそれがあるのでは、と感じます。


  事業承継および相続税に関するお問い合わせは下記までご遠慮

  なくご連絡下さい(税理士法人 福岡中央会計の連絡先)。
    ↓ ↓ ↓
  http://www.fc-tax.com/inquiry/inquiry.html

2008年01月10日

事業承継税制を踏まえて  (税理士法人 福岡中央会計)

制度の改変期には、実務上の困難が伴います。

制度の細部が未定であるため、決断を下すには材料が決定的に足りない

にもかかわらず、現実に平成19年度の確定申告は間近に迫っているの

です。


事業承継税制に医療法人は含まれるであろうと、前回のブログで記載

しましたが、これも確証のあることではありません。すべては今年10月

施行予定の「中小企業の事業の継続の円滑化に関する法律」(仮称)

及び、平成21年度税制改正で決められる内容です。

ただし、医療法人出資を排除する積極的な理由は見いだせないの

ではないかと考えます。


また、資産管理会社(MS法人を含む)が、排除されるという確実な根拠

があるわけでもありません。昨年の自民党内の議論において資産管理

会社を排除するとの意見が見られたこと、自民税調大綱に「個人資産の

管理を行う法人の利用等による租税回避行為を防止」する旨が記載され

ていること、が敢えていえばその根拠です。

実際、この制度に財産管理会社を排除する明確な規定がなければ、

租税回避行為はいくらでも可能でしょうし、かつその効果は極めて

大きいと予想されます。この点のハードルは相当に高くなると考えるのが

妥当ではないでしょうか。


制度の大きな改変に当たって、拙速も避けなければなりませんが、同時に

従来の制度の中で講じるべき手段があるならば、判断材料が少ないから

といって手をこまねいているわけにもいきません。

実務家の判断の最も難しいところです。


  税理士法人 福岡中央会計への事業承継のご相談は下記まで
  ご遠慮なくどうぞ。
    ↓ ↓ ↓
  http://www.fc-tax.com/inquiry/inquiry.html